今回は昨年発売された「世界で愛されるプリントのdress」(中西教夫・著)に掲載されている素敵なドレスに使われたリバティ生地をご紹介いたします。
リバティ生地で最も有名なタナローン生地はコットン100%なので、カジュアルな服に仕立てる方も多いと思いますが、
柄選びとパターンでよそゆきのドレスにもなるんだと気付かされた一冊です。
カシュクールの合わせ、身頃と袖がつながったキモノスリーブ。柔らかい生地が体に沿った女性らしいドレスですね。
使われているリバティ生地は「Theberton<セバートン>」で、元々は2009年のシーズン柄でした。アール・ヌーボー調の柄は色味も少なく、とてもクラシックです。現在はエターナルコレクションで4色展開しています。
LIBERTYリバティプリント・国産タナローン生地(エターナル)
<Theberton>(セバートン)3639157YE
リバティというと花柄が第一印象の方も多いと思いますが、こうしたオリエンタルな雰囲気の柄もよく手掛けています。オリエンタルな色味とダマスク風の柄「Guerino<グエリーノ>」が、エスニックな雰囲気のチュニックドレスによく合いますね!ふんわりとしていながら、しっかりウエストマークされたシルエットで、あか抜けた印象です。
直線的な形ですが、襟元をしぼったり袖口にフリルをつけることで、女性の華奢さを引き立てるドレス。ギャザーでふんわりさせていますが、あえてクラシカルな柄を使って大人っぽい表情に仕立てられていますね!
ペイズリー柄の「Felix and Isabella<フェリックスアンドイザベラ>」とアールヌーボー時代のデザインから構成された「Ianthe<アイアンシー>」は、リバティのクラシックな柄では代表格です。
LIBERTYリバティプリント・国産タナローン生地(エターナル)
<Felix and Isabella>(フェリックスアンドイザベラ)3633035ZE
※「Ianthe<アイアンシー>」は現在在庫切れです。
ドロップスリーブ・ハイウエスト・マーメイドラインのスカート…こういった女性らしいラインを見せるドレスが個人的にとても好みです!こちらのドレスに合わせたリバティプリントは、「Floral Eve<フローラル・イブ>」という2013年のシーズン柄で、「植物標本画集」の中から取った精緻なスケッチで構成されています。大きな花・小さな花・葉脈まで描かれた葉の色味まで印刷する技術はまさにデジタルプリントならでは。
こちらの黒ベースのお色は残念ながら完売となりましたが、メルシーオリジナルで、ダークネイビーのベースの配色を別注しました。ぜひご検討ください!
今回は個人的に好きな本の中のリバティ生地を使ったドレスをご紹介いたしました!
もちろんリバティの花柄も大好きですが、ペイズリー柄や美しい曲線で構成された幾何学模様にリバティの色使いが加わると、クラシックで優雅な雰囲気になりますね(表紙もウィリアム・モリスの生地を使ったドレスです)。
こういった作例はなかなか出てこないので、新たなリバティの魅力を発見できます。
ぜひ一度お手にとって見てくださいませ!
「世界で愛されるプリントのdress」(中西教夫・著)