普遍的なデザインで、今でもなお多くのファンを魅了する「ヴィクトリア&アルバート博物館」のウィリアム・モリスコレクション。
ご存じの方も多いブランドですが、なぜこれほどまでに世界中で愛されているのか、その歴史や素材の秘密、V&Aウィリアム・モリスのデザイン哲学と魅力を通して、あなたのハンドメイドライフをより豊かにする旅へとメルシーが誘います。

ー リバティプリントとV&A William Morris、二つの英国ブランドの魅力 ↓
ー V&A William Morrisとmoda William Morrisの違い ↓
ー メルシーで取り扱うV&A William Morris ↓
リバティ・ファブリックスは、主に華やかで繊細な小花柄が特徴的です。ファッションアイテムや小物など、身につけるものや日常使いの品に彩りを与えるのに適しており、誰もが親しみやすいデザインとなっております。軽やかな「タナローン」がリバティを代表する生地です。

一方で、V&A ウィリアム・モリスコレクションは単なる美しい模様の羅列ではありません。そこには、ウィリアム・モリスが目指した「生活と芸術の統合」、そして「手仕事による質の高いものづくり」という思想が色濃く反映されています。

William Morris (ウィリアム・モリス)
彼は19世紀の産業革命がもたらした生地の大量生産と、それに伴う品質の低下に異議を唱え、「生活に必要なものこそ美しくあるべき」という理念のもと、クラフトマンシップの復活を目指しました。
モリスのデザインは、この哲学が根底にあるからこそ、時代や流行に左右されない普遍的な美しさを持ち、現代のインテリアやファッションにも自然に溶け込み、多くの人々を魅了し続けています。V&Aのアーカイブに保存されているオリジナルの図案や資料に基づき、当時の色合いや細部の構造まで忠実に再現されているため、「本物」の息吹を感じられます。
ウィリアム・モリスのデザインは多くのメーカーが取り扱っておりますが、特に「V&A William Morris」と「moda William Morris」は、それぞれ異なる魅力と特徴を持ち合わせていると考えます。
V&A William Morrisは、イギリスの「ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)」が公式に監修しており、所蔵するウィリアム・モリスの膨大なデザインアーカイブに基づいているため、歴史的な忠実さが最大の特徴とされています。デザインの再現性にも多様な技術が用いられており、博物館のアーカイブに忠実なデザインが中心となっております。
生地の種類も幅広く展開されており、中にはオリジナルのテキスタイルを意識した織り方や素材感のものもあります。モリスオリジナルのデザインや歴史的な背景を重視し、よりクラシカルで本格的な作品を作りたい方におすすめです。

一方、moda William Morrisはアメリカの生地メーカー「moda fabrics(モダ・ファブリックス)」が企画・製造しております。V&Aとのコラボレーションシリーズも存在しますが、基本的にはmoda独自の解釈でデザインを提供していると言えます。モリスのデザインを現代的な視点や使いやすさに重点を置き、アレンジ。USAコットンを使用したシーチング生地が多く、バッグやインテリアなど、日常使いのアイテムを気軽に作りたい方におすすめです。

実は何年か前にもV&A William Morrisを取り扱うタイミングはありました。
当時は取り扱いの規定等で折り合いがつかず頓挫しましたが、今回またこのような機会に恵まれ
取り扱う運びとなりました。
今回はV&A William Morrisの中でも特に人気の高い4柄を入荷し、皆様にお届けいたします。
オンラインのみでの販売となっておりますが、ぜひ多くの方々にお楽しみいただけると幸いです。

Strawberry Thief(いちご泥棒)
ウィリアム・モリス(1834–96年)、英国、1883年制作
いちご泥棒はモリスの作品の中でも一番有名なデザインのひとつです。オックスフォードーシャー州にあるモリスの別宅ケルムスコット・マナーの庭園にイチゴを盗みにきていたツグミの情景が描かれていて、それがタイトルにもなっています。モリス商会が制作したプリント生地の中で最も高価なもののひとつであったにも関わらず、大変人気のある図案でした。

Anemone(アネモネ)
J.H. ダール(1859–1932年), 英国、1897年制作
19世紀後半のモリス商会の見本帳に収録されているこのデザインは高級なアート壁紙を専門としていたロンドンのジェフリー商会がモリス商会のために印刷しました。モリス商会の多くの壁紙はジョン・ヘンリー・ダールをはじめとするモリスから影響を受けているデザイナーたちが手がけたものでした。

Pimpernel(ピンパーネル)
ウィリアム・モリス(1834–96年)、 英国、 1876年制作
この複雑に入り組んだデザインはチューリップの花の間から覗く小さい花の名前、ピンパーネルから付けられています。ウィリム・モリスが木版の壁紙用にデザインし、自身の別宅ケルムスコット・マナーのダイニング・ルームに使用しました。

Morris Mosaic(モリス・モザイク)
現代のパッチワークのトレンドを反映しつつ、20世紀初頭のモリス商会のデザイナーたちによる最も愛されている図案を丁寧にセレクトしたオリジナルのデザイン。ウィリアム・モリスによる「ピンパーネル」と「いちご泥棒」、刺繍家であった娘のメイ・モリスの「ハニーサックル」、モリスの助手であり、後継者のジョン・ヘンリー・ダールによる「アイリス」が使われています。この代表的なアーツ・アンド・クラフツ運動の魅力が詰まったデザインは調和の取れた色とモチーフを絶妙に組合わせることによって完成しました。
今後も皆様のお声に耳を傾けながら、様々な角度からそれぞれの視点で生地をお楽しみいただけるよう、メルシーが少しでもお役に立てましたら幸いです。
これまで大切にしてきたスタンスでもある全柄全色の取扱いをより活発化できるよう、今後もリバティ・ファブリックスをはじめ、多くのブランドの魅力を発信していきます。
少し余談にはなりますが、弊社のオーナーはStrawberry Thief(いちご泥棒)が大好きです。
生地のブランドをよく知らない方々でも、一目見ればパッと分かる柄であり、この1枚を着ているとなぜか気分もあがり、声をかけてくれる人たちが増え、そこから新たなコミュニケーションが生まれるからだそうです。
リバティ・ファブリックスのエターナルにも長年入っている、ウィリアムモリスのデザインは永遠に語り継がれるそんなデザインであるとメルシーは想います。
心ときめく生地との出会いは、ここメルシーで。
リバティ生地の正規販売店として、多種多様な生地や手芸にまつわる様々なアイテムを取り扱う手芸用品専門店です!手作りに込める想いを生地を通して、大切にお届けしております。
メルシーで、あなたにぴったりの生地を見つけて手作りの楽しさをさらに広げてみませんか。
▼本日ご紹介させていただいた生地
V&A ウィリアム・モリスの生地はこちら →
リバティ・ファブリックスの「タナローン」はこちら →
moda ウィリアム・モリスの生地はこちら →