BBCのラジオ4で1950年代初めから放送中の人気連続メロドラマ「ザ・アーチャーズ」でデビー役を務めるタムシン・グレイグ(Tamsin Greig)は、その記憶に残る美声から正に「聴覚」を代表するに相応しい人物といえます。タムシンは『ザ・グリーン・ウィッグ』や最近では『エピソード』を含む数多くのテレビ番組に出演していることでも有名ですが、その他に演劇でも『空騒ぎ』のベアトリス役でローレンス・オリヴィエ賞やクリティックス・アワードを受賞しています。タムシンはリバティ・アート・ファブリックの大ファンで、今回のリバティアーカイヴィストとデザインスタジオとのコラボレーションの提案に大喜びでした。
リバティ・アーカイヴを訪れたタムシンは、中から80年代後半から90年代前半にかけて制作されたバラ、葉とおとぎ話のプリント3点を選びました。タムシンの子供時代の薔薇園や、幼い頃に親しんでいた童話、中でも野生の美しい薔薇に囲まれた秘密の塔のお話しなどに着想しています。
ザ・ロイヤル・フェスティバル・ホールでのエリジアン・シンガースたちの歌声を聴きながらスケッチした柄で、最後にリピート柄にエリジアンの柄がサウンド・ウェーブに織り込まれるように手描きされています。
この柄は『庭園からインスピレーションを受けた音楽』を目隠しをしたままで聴きながら回りにペンや鉛筆、絵の具やパステルをおいて制作されました。最終的にパーシー・グレインジャーの曲『カントリー・ガーデン』のテンポとビートに乗ったパステル・チョークを使った柄が出来上がりました。
人類の進化を描いたシルク・ド・ソレイユの『トーテム』で使われているギー・デュバックとマーク・レサールが作曲した音楽に合わせて、クルクルと回転する様子を、らせん状に咲く花で表現した柄です。
振付師のマース・カニンガムと音楽監督でパートナーのジョン・ケージが踊りと音楽の関係を追求したコラボレーションを祝した柄です。パフォーマンスのビデオをもとにペンとインクを使ってスケッチされたこの柄は、象徴的な形を表すために様式化されています。